会社を設立するときに自由に決めれる決算日ですが、何月にするのがいいのでしょうか?
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決算月で一般的に多いのは?
国の予算年度は3月で切り替わります。なのでこれに合わせて、昔から3月としてきた会社は多いです。でも、3月決算だからメリットがある、ということはありません。
以下は、国税庁が発表している日本の統計情報をまとめたものです。
これを見る限り、確かに3月決算が一番多いですね。ただ、資本金が5,000万超の大企業・上場企業は3月決算が45%もいますが、資本金が減ると20%を切ります。
会社設立時であれば、ほとんどは資本金1000万以下なので、参考にするなら一番左の列ですね。
どの月も大差ないですが、12月の前後は明らかに少ないです。
あの会社の決算月は?
・ソフトバンク 3月決算
・ファーストリテイリング(ユニクロ) 8月決算
・アップル 9月決算
・グーグル 12月決算
・マイクロソフト 6月決算
・テスラモーターズ 12月決算
このように、結構バラバラなんです。
テスラモーターズはイーロン・マスクのぶっとび具合が好きで入れただけです。
でも、決算月は普通ですね(笑)
決算日によって変わること
消費税が免除される期間の長さが変わる
資本金が1,000万円未満の場合、最初の2期間に限って、お客さんから預かった消費税を国に納める必要がありません(細かい話もあるので、ここだけは専門家に確認した方がいいです)。
設立日が9/1の会社が、決算日を3/31にした場合、1期目は9月~3月までの6カ月間しかないので、消費税が免除される期間は2期間で18カ月です。この場合、1期目を1年間フルにとった場合より半年分短いので、その期間分だけ損します。
銀行からの融資が変わる
銀行は『お金を持っている会社』にお金を貸したがります。なので現預金が多くなる月を決算月に設定すると、決算書(貸借対照表)の現預金も多くなるので、現預金が少ない時期を決算月にするより有利です。
売掛金1,500万、現預金100万
より
現預金1,500万、売掛金100万、
の方が、融資する側から見たら断然良いです。
それが銀行の最初の見方です。
納税のタイミングによって資金繰りが変わる
・決算日から2か月後を期限として、法人税・消費税などの支払が発生します。3月末決算なら5月末まで。そのため、いつを決算日にするかは資金繰りに影響します。
10月末を決算日とすると、12月末が納税の期限になります。この場合、12月に賞与の支払があったりすると一気にお金が減ります。
少なすぎる資本金で事業を始めた場合、こういった資金繰りに特に苦しみますから、創業時の資本金のセオリーを考えて事業を始めた方がいいです。
まとめ
① 銀行からお金を借りる前提であれば、現預金が一番多くなる月を狙う。
② 会社設立時は消費税の免除期間ができるだけ長くなるように設定する。
③ 決算日は後からでも変更可能なので、こだわり過ぎない。