税理士業界がfreeeを開発できなかった、たった1つの理由

手入力がなくなるクラウド会計ソフトの『freee』や『マネーフォワード』とか、伸びしろすごいですよね。しかもどんどん変化してます。
ユーザー側の利便性にフォーカスするほど伸びそうですよね。なので税理士業界と近づき過ぎないでほしいです。。。

あと、こういったソフトは、税法の壁や法律家の利権がつきものなのですが、気にせず進んでほしいですね。
ということでfreeeさん、これからもユーザーの利便性最優先でどんどん良いものにしていってください!

あと個人的にはクラウド型のバックオフィス業務効率化ソフトもすごい好きです。
最近は色々ありますが、『board』が一番好きです。
何が良いかって、キャッチフレーズが『バックオフィス業務のために起業したのではない!』ですよ、このスタンスだけで好きです(笑)

新しいソフトに触れるの大好きなんで、本題のこと忘れちゃいそうです。本題はここから

freeeを開発できなかった税理士のイメージ

税理士業界がfreeeのような自動化ソフトを開発できなかった理由

理由の前に、税理士業界が抱えるアナログ業務の最たる例は

1年分の領収書や資料をお客さんが丸投げ⇒会計事務所が情報を会計ソフトに手入力、です。

で、これを手入力がなくなるfreeeなどを使うと、半自動で完成します。

半自動といっても実際には色々と問題があります。でもそういう個別論点を引っ張り出して「freeeもマネーフォワードもまだまだだな」、とか「個人事業向けのソフトだな」、とか言うステージじゃないんです、もう。

でこういった開発をなぜしてこなかったか?
技術的に無理だった、は無しです。
だってfreeeさんの創業は2012年ですよ。税理士業界は1950年代からあります。

開発できなかった理由は、

『アナログのままの方が稼げたから』に尽きます、非効率だしお客さんへのメリットがないと認識していたとしても
理由は他にも色々あるんですが、どの理由も元をたどっていくと、この理由に繋がります。

普通の業界は変化しないと生き残れないんですが、税理士業界はアナログのまま変化しなくても普通より十分稼げてたんです。正確には今もまだそうですかね。

なので開発に対するモチベーションが弱かったんです。自動化や商品開発より、営業に力を振った方が楽に収益があがりますし。
そんな状態なんで、生産性をあげようと業務フローの見直しや人の再配置による効率化、に取りかかったとしても、一番インパクトのあるはずの自動化領域は未開の地だったわけです。

結局はお客さんが非効率のままでいてくれることが収益性につながる、アウトソーシング会社だったんです。

黒船freee到来で鎖国終了

もちろんこんな鎖国状態が続くわけもなく、freeeという黒船到来で鎖国終了。
freeeの社長はGoogle出身なので、黒船感あっていいですよね。

なんせ、Googleは今のところ税理士、会計事務所業界にとって、一番強い外部要因ですから。

黒船きたんで、次は明治維新、ですね。
黒船は外からの圧力ですが、明治維新は外圧を見た後の、内からの変化でした。

歴史通りに税理士業界内からもどんどん変化していくでしょう。

さぁ良い時代が来ますね。

ABOUTこの記事をかいた人

1982年生まれ、千葉県出身。大学卒業後、外資系税理士法人・財務コンサルティング会社などで10年間勤務の後、独立。現在は中小企業の税務顧問などをしながら、スタートアップのCFO、創業100年企業の財務戦略を支援したりと税理士業以外での活動フィールドを拡大中。好きな言葉:一寸先は光。
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